Reikaの徒然草(改)

つれづれなるままに…ヅカ感想メインのブログ。ヅカ以外のことも語るよ。

野に咲く可憐なひなげしの花が満開となるときー華優希 退団ー

それはあまりに突然でした。
まさか、まさかこんなタイミングでもうお別れになってしまうなんて…。
それこそ私は能天気に壬生義士伝新公のあみちゃんがいかに闇が深かったか(←)、いかにあがたが美しかったかを書こうと思っておりました。
そこに飛び込んできたのはなぎしょこと彩凪翔の退団情報。まぁ、それに関しては薄々感じてましたし、贔屓、というレベルまでは行かないので劇的ショックではないけれど、好きなスターだし、宝塚ファンになりたての頃から観てきたスターさんなので色々思うところはあって、退団記事を書こうかなぁ、とか計画を立てていたところに!
あまりにも恐ろしいニュースが入ってきました(えぇ、もう恐ろしいとしか形容しようがない)。

華ちゃんを初めて認識したのは多分邪馬台国の風の新公ヒロイン抜擢だったかな。花組自体はまぁ当時縁遠い組だったので、観に行ったりは特にしていなかったんだけど、好きなスターさんの一人だったつかさくんが初めての新公主演だったので、相手役誰だろう?っていう興味があったので。素化粧写真のときはピンと来ていなかったんだけど(←)舞台化粧した時の佇まいがなかなか美少女、な雰囲気な子だなあ、というのが第一印象。ただ、当時はそこまでぞっこんという感じではなし。はいからさん初演は当時生で観ることができず、ニュースだとまだ良くわからない印象。
すごいスターキターってなったのはやっぱりポーの一族のメリーベルかな。もうまさに私が思い描く少女漫画の中の美少女、というかどちらかというと少女絵の美少女、といったほうがいいのかな。とにかく、私にとっての理想の美少女久しぶりに見たー!って感想が強くて。ピンクのフリル付きのクラシカルなドレスが似合い、金髪のグリングリンな巻毛が似合い、眼の色はもちろん青色(笑)。ほっそりとして華奢な体で、何かある度気絶するような(笑)、とにかく守ってあげたいー!て観ている側の庇護欲を掻き立てるような、そんな美少女。
いかんせん、宝塚のポーの一族という作品自体にはひどく絶望しましたので、そんな中でのわたしの救いは、れいくんのアラン、ゆきちゃんとあきらの男爵夫妻、ちなつのクリフォード、そして華ちゃんのメリーベルしかなくって(笑)。
そんな私にとっての救いだった華ちゃんに次第にメロメロになりまして。

まぁ、花組にはなかなか行かなかったんですけれどもいつか真ん中に立ってくれたらいいなぁと思いつつ、スチールを買ったり。ただただ美少女なだけじゃなくて、しっとりした大人の美女なスチールも出てきて、その化ける力に舌を巻いたり…。
ちょうどヒロイン力の高い娘役さん、就中トップ娘役に飢えていた時期だったので、華ちゃんの就任がほんとーに嬉しくて…。ニュースで見る、横アリのありとあらゆる可愛い衣装を、これまた可愛く着こなす華ちゃんがもうほんとーに可愛くて…。

そしてれいくんの代になり、いそいそとダンス・オリンピアに行って、華優希という娘役の神々しいまでの気品、近年稀に見る嫋やかさ、可憐さをもろ浴びし、沼にズドーン(笑)あぁ、娘役ってこうだよな、娘役を観る楽しみってこれだよな、ってのをつくづく感じつつ…。個人的にはもうちょっと違う感じの娘役の方が好みなんだけど、それでもこれだけ私をツボらせるって、ほんとに娘役の天才なんだなこの子、っていうのをまざまざと感じました。

華ちゃんをもう一つ、好ましく思うようになったのは、あんなに可愛らしいのに、年相応の大人の女性としての立ち居振る舞い、話し方がきちんとできる、っていうこと。おっとりとして、物静かに話しているんだけれど、ぶりっ子ではなくて、きちんと年相応の女性としてふさわしい話し方、声のトーンでオフもきちんと話し、振る舞うことができて、その中に可愛らしさ・品がにじみ出ていて…という、理想的な娘役さん。まあやちゃんの回でも言ったけど、話せる娘役さんに好印象を持ちがちなので(笑)、華ちゃんの印象も爆上がり。

そしてこれを抜きには語れぬはいからさん。
正直、紅緒さんがあまり好きになれない傍迷惑型ヒロインのため、気持ちの持っていきようがどうなるかなーと思ってましたが、まさかこんなにヒロインに感情移入して物語を観ることができるなんて…。間違いなくヒロインで、物語の主役なのに一人で浮き立つことがない。少尉とも、青江冬星とも一緒に並んで素敵な女性で、いよいよ本気で華優希という役者の芝居心とヒロイン力に惚れた。
そしてデュエットダンスの幸せな空気感!可憐な佇まい!もうほんとに久し振りに「可憐」「たおやか」「姫」というワードが似合う娘に会ったよ~!

私基本、男役と娘役の絡みってそんなに関心がないというか、トップコンビ萌というのもあまり興味がなくて(笑)。そんな割と捻じ曲がった(笑)ヅカファンの私に男役との萌、横に並んだ時のときめき、キュンを感じさせてくれる娘役は、ほんとーに至宝というか、もう尊敬しかないのだけれど。デュエットダンスの時間が幸せ〜なトップコンビってほんといいな、と思っていたのに…。

私は基本面食いだし、以前から言っているように宝塚の、特に真ん中に立つ人については姿の良さとか真ん中力とか、ヒロイン力とか芝居に重きをおいて求めているので、歌唱力とかダンス力については正直重要視していません(や、度を越した音痴とか、あまりに動けなくてパートナーの足を引っ張ったり動きが美しくないのは困っちゃうけどねー)
正直華ちゃんが就任したばかりの頃、いろいろな声があってげんなりしたのも事実。一方ではいからさんでの好演、ヒロイン力の高さで、それまで好印象を持っていなかった人が華ちゃん見直した、って声が高まってきていたのも事実(だと私は思う。っていうか、5人のトップ娘勢の中で正直一番物販の売れ行きは、私の肌感、ピカイチだと思う。)そんなさなかでの退団は本当にもったいないし、正直モヤモヤもしてるんだけど、決まってしまった事自体には、一介のヅカファンがあーだこーだ言ったところで何かがひっくり返るわけでなし、劇団と華ちゃんが提示してきた退団理由を受け止めるしかないよなー、と思ってます。(や、モヤモヤは止まらないんだけど、正直…色々…)

娘役さんはよくかすみ草に例えられるし、華ちゃんも最初かすみ草のような寄り添い上手の可憐な娘役、と思っていたけど、かすみ草、ではちょっと表現しきれないようなスケール感の娘役さんだと、最近思います。かと言って、大輪の薔薇、というような華やかで妖艶な娘役でもなし、ひまわりのような元気いっぱ〜い!!っていうのともちょっと違うな〜と思ってて。そう考えたときにひなげしの花が、一番華ちゃんに似つかわしいのではないか、とふと思いました。野に咲き、ふわっとその空間にちょっと彩りを与え、他のお花とも相性がよく、でも一本でも決まるお花。可憐で、でもその場にすっくと立つしなやかな強さを持つ、大和撫子のようなお花。

きっと、退団のときには満開のひなげしの花がすっくと咲き誇ってくれると、そう、信じています。(あ~でも寂しいし、悲しいし、気持ちのやり場ない~)