Reikaの徒然草(改)

つれづれなるままに…ヅカ感想メインのブログ。ヅカ以外のことも語るよ。

とにかく音楽家トリオが可愛い!音楽家トリオオタクの戯言 ーfff 歓喜に歌え!感想②ー

いつぶりでしょうか?(fffの感想書いたの2月らしいよ)

キャスト感想書く書く詐欺状態になっていたので、いい加減書こうと思います。

(毎日の出勤を強いられてるせいで、ほんと書く暇なかった。マジでタブレット買おうかな)

 

だいもん@ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン

キャスト感想書こうかな、と言ったそばからアレですが、ベートーヴェンに関してはだいもんがどう演じる、っていう領域を通り越してしまっているような気がします(笑)。もちろん役を当てられているから、ベートーヴェン、という役を演じているんだけど、ヌードルスとか貫一郎さんとか、ドン・ジュアンを演じているときはその役を見事に演じおおせているんだけど、(っていうかこの役のセレクト何?(笑))、ベートーヴェンに関しては、公演のたびに周りの役者が「望海風斗」という役者を追い詰め、痛めつけ、それによって生み出された感情をベートーヴェンという役の中に落とし込んでる、っていう感じなので、この芝居好き・嫌いという域では判断ができないんだよね(笑)。役としてはヌードルスとかドン・ジュアンを演じているだいもんのほうが好き(笑)。ただ、このfffという作品はだいもんの歌、声、音楽なしでは成立し得ないので、その意味では最大級のアテがきだと思います。

 

まあやちゃん@謎の女

今回最大級のMVP!まあやちゃんのやってきた役の中では間違いなく一番好き!

この作品自体謎の女の仕上がり方にすべてが委ねられているので、まあやちゃんのプレッシャーはすごいものだったと思いますが、さすがまあやちゃん。おのれが芝居の場をすべて掌握しているのを把握しつつ、それでいて娘トップという範疇を超えない絶妙なバランス。まあやちゃんって、歌声も然ることながら、私が注目しているのは台詞の声の美しさ。特に本作においてはかなりセリフを発するときの発声に注力している感があり、歌っているときよりも話している時の声に耳が行く。

台詞の声までも美しい娘役ってなかなかそういなくて、必ずしも歌える娘役=台詞の声が美しい娘役、じゃないところも興味深いところ(ただ、歌える人のほうが、芝居のときの発声とかに気を回す余裕があったり、声のコントロールができる事が多いから、それで歌うまさんのほうが発声が良い率は高い)。

娘役に本来求められる可愛らしさ、儚さなどをすべてかなぐり捨てた末に見える、人として(いや、この役、人なのか?(笑))の可愛らしさ。だいもんとの夫婦漫才のようなやり取りは毎度可愛くてツボでした。

 

さきな@ナポレオン・ボナパルト

今回のMVPその②。上田久美子哲学を語らされている重要な役どころ。

感想①でも語りましたけど、ほんとこの作品でナポレオンが2番手であるのは異質。彼自身はほとんどベートーヴェンの妄想の存在に過ぎない。ある意味「翼ある人々」における「ベートーヴェン?」に近いポジショニング(そして「ベートーヴェン?」は2番手ではない)。

まずベートーヴェンを題材に自由に作品を作ってみてー、と劇作家の面々に頼んでみて、2番手ポジにナポレオンを割り振る劇作家が果たしてどれほどいるのか、というものですよ。しかも、このナポレオンはナポレオンであってナポレオンではない。フィクションに出てくるようなナポレオンではなくて、あくまでだいもんのベートーヴェン、という究極の色眼鏡を通したナポレオンとなるから、だいもんの感情・空気を読みつつ、なおかつ自分のナポレオン像を作り上げなければいけない。しかもナポレオンの仮面をつけながら作者の哲学を怒涛のごとく語らされる(笑)。配役からしてくーみんの好みモロ出しだなあと思いつつ(「星逢」の肝となるちょび康もさきな)、ばっちしくーみんの信頼・期待に答える成果。次代としてももうなんの不安もありませんな。

 

なぎしょ@ゲーテ

もともとの公演解説ってゲーテも中心で上げてたかなー?なんか初見時に記憶ないんだよな(多分上がってたら頭の隅っこには残りそう)。

実際にベートーヴェンゲーテに会った時は、もうそこそこゲーテが老紳士の頃なので、作中の美しいゲーテは完全なるフィクション。

最初、この役は「春雷」に主演したなぎしょへのサービス配役かな、と思いました。でも「知(智)」というもので人々の精神を耕す、という概念で作られているこの作品において、「知」の象徴、全知の存在としてのゲーテは、この作中では出てこない、ある意味でのこの作品の「神」。だからゲーテもある意味役作りというものを語りにくいのですが(笑)、退団するなぎしょにはこの上ない餞となる美しい役でした。

 

あーさ@ゲルハルト

生で観劇時は音楽家トリオを追っかけ回してたので、実はあんまり観てなかった(爆)

ただ、ひたすら青年ルイとの絵面が美しいなぁ、萌えるなぁ、あみちゃんがあーさに洗脳されてるように見えるなぁ(それが良き)と思ってたけど、その萌えの要因が今ひとつ自分でもよくわかってなかったんですが、こちらの方のツイートで、ようやく納得。

 言われてみるとたしかにゲルハルトってルイが望んできたものを全部手に入れてるんですよね。人のためになる立派な仕事、裕福な生活、申し分ない理想的な妻。しかも偶像崇拝的な「英雄」ナポレオンとか、「全知」ゲーテと違って身近な憧れ、その気になればすぐに手に入りそうな理想の存在、それがゲルハルト、という存在。そう考えるとかなり重要な存在。ゲルハルトという役に癖がないのも、ルイがなりたかった憧れの姿だから。理想の存在だから素敵な姿しか出てこない。だから、ロールヘンを失い、人間的な感情をルイにぶつけてくるゲルハルトをみて、多分ベートーヴェンは感情が初めて混乱したんじゃないかな、って思う。そう考えるとこの関係もなかなか萌えだね。

 

まなはる@ヘンデル、みちる@モーツァルト、あがた@テレマン

来た、本題!(笑)

や、もうこの3人が可愛くて、これ観たくて毎公演通ってたようなとこある(笑)。

もう特に東京に来てからのみちるとあがたの絡みが可愛すぎて、もうキュンが止まらなくて、Twitterでも毎日検索かけてる始末(笑)。私が観に行った回ではみちるの羽根ペンをあがたが教育的指導(笑)のために取り上げてるし(その後返すし(笑))、東京の千秋楽は同じ額縁から顔を出すし(笑)、私が観に行ってない回でも持ち物交換するわ、交換した本をみちるが読んで理解ができないわ(あがたがそれをバカにするww)、あがたの頭に羽根ペン刺すわ、あがたの本にみちるが落書きするわで、もう色々ありすぎ(笑)。仲良しが過ぎます、君たち(笑)。

すっかりほっぽりだしてますが、ヘンデル先生も愛らしいですよ(笑)。特にボヘミアのシーンで話を盗み聞きしながら、その内容が深刻になってくると自分の楽譜をそのポッコリお腹とともにきゅーって抱え込むのがもう可愛い可愛い。

 ものすごいあの3人のキャラクターグッズが欲しかった〜。(今から作ってくれても良いんですよ、劇団さん)

 

きらはくん@メッテルニヒ、あすちゃん@サリエリ

私の大好き、雪94期コンビ(あとあんこちゃんも好き)。

メッテルニヒはこの作中においてはルイの敵なんだけど、でも実はルイの才能を正しく理解し評価もできていると思うんだよね。正しく理解しているからこそ、ルイの才能が愚かで単純な民衆に及ぼす力を恐れているというか。それでいて、全く以てルイの才能を正しく理解できていない王侯貴族や民衆に彼の才能を潰されてしまうことを恐れているようにも。クリエイターの才能ってときに熱狂的にそれを迎え入れていた側が潰しうる可能性があること、その恐ろしさを感じさせました。

きらはくんのクールビューティーな美貌がメッテルニヒの有能さと冷徹さに上手く重なって非常に良きでした。

(作中ルイに辛くあたってきたルイのパパとメッテルニヒがラストの第九で「許しあえるだろう」って歌うのはエモいよね…。)

 

サリエリって創作物において敵だったり無能扱いされたりでとことんトホホな人物なんだけど、今回も違わず(笑)。実際のサリエリは若かりし頃のベートーヴェンの先生をやったりお金のなかったリストの先生も(ほぼ無償で)確かやったり、当時の音楽家たちの大恩人である人物。

今回のサリエリもルイに度外視されるわ、モーツァルトからはしきりに能無し扱いされるわ、といいとこ無しですが(笑)、実は世の中を巧みに生き抜いている政治家っぷりも抜け目なく。音楽家としては凡人かもしれないけれど、こーゆー政治家として優秀な人も世の中には必要で。

 あすちゃんはサリエリという凡才の能天気ぶりと、実は抜け目ない政治家っぷりの塩梅が素晴らしく。私、バイプレーヤーで、月組のちなみとか、雪組のまなはるとか、宙組のりんきらとか大好きなんですが、あすちゃんもいいよなー。

 

一樹さん@智天使ケルブ、希良々うみちゃん、羽織夕夏ちゃん、ひめかちゃん@天使ちゃんズ

とにかく可愛い!(笑)(一樹さん含めて←)

 一樹さんの厳しそうでありながら音楽家トリオたち以外の霊たちには優しいその姿が好きです(突然の告白)。個人的に一番好きなのはラストに謎ちゃんを優しく迎えて送り出す慈愛の微笑みですね。

天使ちゃんズはお顔の可愛さもさることながら美声メンバーで。

お仕事一生懸命感もいいですな。

 

その他

・あゆみお姉さまのロッテとすわっちのウェルテルがいい!特にルイの幻内の二人が、ロッテは死神感に溢れてるし、すわっちの死の幸福感に溢れた表情とか、たまらんですww

(ちなみにすわっちの秘密警察は似合いすぎてて、どうして君はそう弾圧する側が似合うの、ってなったww)

・あんこちゃんの家政婦&ジョセフィーヌも良かった!千秋楽のだいもんの「顔は美人だったのに…」っていうアドリブもあんこちゃんなら納得!

(ちなみに人類の不幸のシーンはあんこちゃんは家政婦で出てきて、そこ、ジョセフィーヌじゃないんだ、ってなったww)

・叶くんの選帝侯!子ルイに笑われても、なにゆえ自分が笑われているのかが理解できていなさすぎて、お育ちがよろしすぎて、ルイを怒ることなくプルプル震えているのが愛らしすぎた!もう大好き!(笑)

・あやくんのルドルフ大公は麗しい!そして、どうして君はワンスに続きいてもいなくても役なんだよ、もう…(泣笑)。あやくんのせいではないとはいえ…。(あやくん好きだよあやくん)

・ひまりちゃんの少年役はほんとにいいなぁ。ドン・ジュアンといい本作といい、自分に呪いを向ける役が似合う似合う。少年ルイが自分に向ける呪いが強ければ強いほど、作品の世界観がヒリついてくる。

・あみちゃんの青年ルイがもう美しい!顔だけじゃなくって、若さと希望に溢れまくって、己の若さと才能に驕るその様がほんとに美しい(笑)。未来しかない、若さゆえの特権、才能ある美青年ゆえの特権に驕るその様、キャラクターが美少年であるところのあみちゃんだからこそ、な役柄。ついでにあーさとの並びは麗しいし、あーさに革命思想に染められていくように見えて、それはそれで萌え…(笑)

 

やー長くなったし、遅くなったねー。最終的に現在2021年7月23日に書いてます。

毎日出勤の強制も終了しました(笑)。

桜嵐記の感想も書きたいし、色々書かなきゃ。

 

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生田くん、マジありがとう!株爆上がり! ー望海風斗 サヨナラショー感想ー

や〜ちんたらしているうちにあっという間に雪組終わっちゃったし、あっという間に公演中止になっちまった…。

私、ただいま仕事の都合で平日は再び毎日の出勤を強いられているんですが、この公演中止を雪組期間中にぶっ込まれてたら多分メンタルやられて前後の見境なく仕事のボイコットしたと思います、いやマジで。

幸か不幸か私は4月に観劇の予定をぶっこみまくった(fffライビュ含め2回、エリザガラ’07雪組モーツァルト!に加え、急遽ロミジュリB日程と、エリザガラ’98宙組のチケットをご縁があっていただくことができました)のと、ロミジュリと無理っ辛ハウスのチケットが取れなかったので、今回の緊急事態宣言には何も引っかかっていないのですが、そもそも雪組公演が終わってしまった喪失感がひどすぎて、正直現実世界に戻れてない、ってのが本音(笑)。

そんなわけで(どんなわけ?)、そんな喪失感のひどい雪組公演感想シリーズラスト、サヨナラショーの感想を(後でfffのキャスト感想を上げる予定だけど、それは気にしちゃいかんよ)。

 

いや、最初はサヨナラショーの感想なんて書くつもり無かったです。だってサヨナラショーって基本的にはサヨナラショーのメインとなる人達のファンサービスアイテムで、基本的にはありあわせの衣装に、過去の出演作品からの継ぎ接ぎになるだけだから。

例えば本人の過去作品をベースに、「別離」という作品を作り上げたタータンさんのサヨナラショー、「朝海ひかる」という作品を作り上げたコムちゃんのサヨナラショー、を作り上げちゃったオギーは別格としても、稲葉くんが作ったまぁくんのサヨナラショーとか、藤井ちゃんが作った美弥ちゃんのサヨナラショーとかはまだ出来が良いほうだけど、やっぱりサヨナラショーってその人のファン、少なくともその人の作品をある程度観てこないと面白くないよな、ってもんだと思うんですが。

ひっくり返してきやがりましたよ、生田大和!

(言葉遣いが汚いです)

 やばいです、ひっさびさに作品として仕上がっている作品を(ってかリアルタイムでは初?)に観ちまった…。

あんまりこの手のネタバレを気にしないので、セトリも事前に知ってはいたのですが、やっぱり生で観ると(というか配信だけど)、衝撃が違う。

では早速セトリに則って。

 

1.ドン・ジュアン悪の華

来ました!生田くんがサヨナラショーの演出に関わってこの作品が出てこないわけがない。

しかも扮装付き!

この作品生で観て、しかも大好きな人間からしたらこれだけでもう大興奮!涙ちょちょぎれちゃう。しかも煌羽くんのアンダルシアの美女まで忠実再現…はぁ〜ため息しか出ない。

知ってるんです、煌羽くんの登場シーンは本来次の「快楽」のシーンなの(私、この曲も好き〜)。でも煌羽くんをここにねじ込んだのは、煌羽くんに花をもたせてくれた、生田くんのサービス(そして、お前は大劇場の床に彩風咲奈を床ドンさせたかったんだろ?ww) 

このシーンに当時最下で入ってたあがたがメインポジで踊る、その時の流れも感慨深いですが、その感慨深さを感じてる暇がないくらいあがたがエロいんですけどー!?何事!?東京の千秋楽なんか、腰使いが大概にエロすぎて、誰にそんなイケないことおそわったのー!?って全力で聞きに行きたくなりました(全力の迷惑その3)。

 

2.ドン・ジュアン「Aimer」

来ました!興奮ポイントその2!(早い)

私ね、今回トップコンビ退団だから多分無理だろーなーと思ってたんだけど、できることならドン・ジュアンの中から1曲、みちるとデュエットしてほしかったんです。

流石にデュエットではなかったですが、「Aimer」のバックダンサーに選ばれてる…。しかも、さすが生田くんだけあって、3人のバックダンサーのセレクトも意味ないものじゃないんです。

みちる…マリア。「ドン・ジュアン」における「愛の報いの女」

ひーこちゃん…騎士団長の娘。「ドン・ジュアン」における「愛に呪われる要因となった女」

あゆみお姉さま…同期愛(笑)。

あゆみお姉さまだけメタな理由になってますが、残り二人はちゃんとドン・ジュアンに所縁のある女、しかもかなり重要ポジの女性二人、ってことで、これがもうめっちゃ興奮する。退団するひーこちゃんに花をもたせてあげることになってるし、この作品でヒロインやって、2番手娘のひとりでもあるみちるの顔も立ててくれる、あ〜マジ生田くん感謝です。

 

3.琥珀色の雨に濡れて「シャロンのテーマ」

これ入ってたのは正直びっくり。でもドリタイで思い出深いみたいな話してたし、たしかに前ちょろっと観たとき、私がそれまで知ってるシャロンとは少し違う役作りしてて新鮮だった記憶があったので、印象的ではあった。こちらも衣装あり。

 

4.琥珀色の雨に濡れて「クロードとルイ」

 こっちは入ってるかな、と思ったんだよね。退団するだいもんとなぎしょの共演したものになるし、なぎしょの2番手ポジの作品なので。関係ないけどこの曲って初演もあったのかな?まだちゃんと初演を観てないんだけど、この曲ってすごい正塚臭がするんだよね(笑)。だから再演以降の曲なのかと勝手に。衣装はなぎしょはルイっぽい黒タキ、だいもんはなぜかのワンスのヌードルス若い頃。(全鬘からの早替りのせいか、だいもんの頭がすごいつるーんとしてて可愛いんだよね、ここww)

 

5.凱旋門「酔いしれて」

からの隙間なし凱旋門!ここの音楽の使い方、キャストの入れ替わり方がまさに天才かと。マルクス・マイヤーの煌羽くんは本公演時にもすごいかっこよかったので、良い見せ場。まちくんに含みはないが、ここを観るとひとこ〜(涙)ってなる(個人的事情)。再演凱旋門は正直使用曲に物申したい部分が多数あったので、その中で数少ない初演時からの使用曲であり、なおかつオシャレなこの曲を使ってくれるのはさすがの生田くんだわ(ここで「おとことお〜んな〜」とかやられたら私マジどうしようか、と思ったわ)

衣装も、煌羽くんとまちくんは凱旋門の衣装。

 

6.ONCE UPON A TIME IN AMERICA「愛のひとひら

きた!私の最大の興奮ポイント!

(だから早い)

ここのためにサヨナラショーのブルーレイを買ったと言っても過言ではない…!

そしてだいもんが若いときのヌードルスの衣装を着ていた意味がようやく分かる…!

だって、まあやちゃんまで、若いときのデボラの衣装、髪型で出てくるんだもん…!

しかもただの若いときの衣装じゃないのよ、「いい夢だけを」のシーンの衣装なの。二人の人生の中で一番輝いていて、恋愛の部分でも一番幸せな時間なの。その時間の衣装を着て、髪型で、色々と悲しみを経験した、色々なことを諦めた、そろそろ人生の下り坂に向かっていく時代の曲を歌うんだよ…!!サヨナラショーなのに、こんな苦しいことある?ヤバい!好き!萌える…!いや、これ凡人なら絶対「愛は枯れない」をセレクトしてくるところなんですよ。そこでこの曲を、この衣装で!セレクトしてくる生田くんのセンスですよ!(や、「愛は枯れない」も好きだけど)

個人的好みとしては「真夜中にひとり」とか「バラと王冠」も歌ってほしかったけど、もうこの演出一つで、「愛のひとひら」で間違いない、と思いましたね。

 

7.SUPER VOYAGER!「アンダルシアに憧れて」

はい、ここ神ポイント!(そればっかりじゃない?)

ここも拍手無しでワンスっぽい間奏からそのまま「アンダルシア〜」に突入するんですよ!

もう曲のつなぎが天っ才…!

衣装がね、本公演時の柄柄したシャツとジャケットもカッコいいんだけど、サヨナラショーはバックダンサーは黒シャツ…!これもカッコいい…。バックに流れるバラの映像も本公演時とちょっとテイストが変わって見えたんだけど気のせい?

個人的にムラの千秋楽のジャケットと愛を語るあがたがたまらんです。

(あと、ワンスにおいてヌードルスのとっときの衣装であるあのスーツは、踊りやすいんだろうか?(笑))

正直ここまでの流れはサヨナラショーじゃない気がする(笑)生田くんのなんか別なショーな気がするわ(笑)

 

8.春雷「黄金の翼」

ということでここからが私にとってのだいもんサヨナラショースタート(笑)。

なぎしょもサヨナラショーらしい白いきれいな衣装をまとって登場。

春雷に関しては実はまだちゃんと観たことはなくて、タカニュで流れを観たっきりなんだけど、あれの絵面の美しさは半端なかったよなー。昔の美少年キャラななぎしょが大好きだったので、なんともしんみり。

 

9.”D”ramatic S !「Dancing in the Dark」

これも想定外のセレクト!そして歓喜

このデュエットダンス、大好きなんだよねー。生では観てないんだけど、タカニュでTCAミュージックの宣伝で流れているのをたまたま聴いて、「Dancing in the Dark」がもともと曲が好きなんだけど、これがまたアレンジといい、衣装といい、好みドンハマりなんだよね。今回、シルクロードのデュエットダンスのまあやちゃんのドレスが丸っとこちらのドレスと形が一緒とのことで、もうどちらもきれいでいいんだよなー。

 

10.壬生義士伝「石を割って咲く花」

ここでこの曲!こーれーはークる!

壬生義士伝自体が大好きで、またこの曲が大好きなんだよ〜。

流石に和装ではなく前のシーンの紺の衣装のまま。

 

11.Gato Bonito !! 「Gato Bonito !!」

今回の退団者コーナーはこちら。さきなの初登場シーンもこれ。

 

12.ファントム「Home」

はい、絶対に入っていると思ってましたその1。

考えてみれば、花組時代にお遊び的なデュエットを一度この曲でやって、数年後に別の組でトップコンビとして組んで、公演で実際にやるようになる、って誰も想像しないような運命だよな、ってしみじみ思う。そして歌うまコンビだからって安易にエリザベートとかを上演演目として選ばなかった雪組プロデューサーには心から感謝したいわ。

だいもんとまあやちゃんはおそらくこちらが退団者用のおニュー衣装。すごいきれいな衣装だけど、今後の使用にあたってはすごく汎用性の低い衣装だよな、とww

 

13.ひかりふる路「ひかりふる路」

絶対入っていると思ってましたその2。

私の予想ではサヨナラショーのオープニングだと思ってたの。作品中でもオープニングだし、あのキラキラした前奏はサヨナラショーのオープニング向きでしょう。

願わくばフルコーラス、かつこれも衣装ありで観たかったけど色々の制約で短縮版・サヨナラショーの定番、みんながコーラスしながら白燕尾・白ドレスで登場、という形に。

ひかりふる路は実は生で観ているときはそこまでドンハマりしなかったんだけど、千秋楽のライビュですごい勢いでハマってしまい、何回も録画を観ているうちに大好きな作品に。今ではワイルドホーンの作品の中では一番好きかもしれない。

 

14.SUPER VOYAGER ! 「DIAMOND SHOW TIME -SHOW MUST GO ON-」〜

Music Revolution ! 「Music is My Life」

出ました!最後に怒涛の神展開!や、この2曲自体は入ってくるだろうな、と思ったけど、音楽アレンジがすごすぎる!やぁ、あんなつなぎ方、できるんだね。そしてあのつなぎ方、サヨナラショーで許されるんだね。雪組子でワラワラしていることよりも、あの展開の仕方に泣けたわ。

 

全面的に生田くんのだいもんへの強烈な愛を感じたサヨナラショーでした(笑)。

そしてある意味このサヨナラショー、たまきちのタイミングでやられなくてよかったわ(笑)。

こんなクオリティのサヨナラショーやられたら確実に私、死ぬ。

 

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いつかの君、いつかのあなたへの恋の物語ーシルクロード 盗賊と宝石 感想ー

いやぁ、雪組東京公演も始まってしまって大分経っちゃいました…。

早いとこサヨナラショーまでの感想書いちゃいたいのですが、ノロノロ何やってるんですかね、私はww。

前回、fffの感想②を書く、と言いましたが、シルクロードの解釈が少し見えてきたので、新鮮なうちに書いちゃいたいのと、fffのキャスト感想書いているといつまで経ってもサヨナラショーの感想に辿り着けそうにないので、先にシルクロードとサヨナラショーの感想を書いてしまいます。

シルクロード感想

サヨナラショー感想

fff キャスト感想

っていう順番で行きたいと思います。

(ほったらかしてる壬生義士伝の新公はどうするんだ?)

(あ…)

(すみません、そのうち書きます。)

(全ては予定、予定は未定)

(でも必ず上げるよ)

ではでは、早速…。

 

公演解説など↓

kageki.hankyu.co.jp

(どうでもいいけど、前公演解説でホープ・ダイヤモンド=女神シータの片目って書いてあったっけ?私この間の生田くんのタカニュでの解説聞いてようやく中詰の意味がわかったのにww。まぁでも生田くんしょっちゅう公演解説変えるからな、しれっと。シェイクスピアとか)

 

最初、公演解説読んだり稽古場情報見たりしたときはストーリー仕立てのショーと書いてあったので、勝手に「BADDY」とか「ソウル・オブ・シバ!!」とか「MAHOROBA」のようなショーをイメージしてました。まぁ、最低でもオギーのショーみたいに場面場面がなにかしら一つのモチーフでつながっていくような作りなのかな、と。

で、いざ初めて観劇したときに、確かに一つのモチーフをもとにショーを構築しているけれど想定外の淡白さに「あれ?」となり(だって、だいもんに生田くんだよ?しかもストーリー仕立てのショー。一筋縄で行くわけ無いじゃん!ww)。

「あれ、もしかして生田くん失敗した?ww」ってなりましたがww(や、それぞれのシーンのクオリティは素晴らしかったです。シャフリヤールのシーンとか、雪組の美形男たちに奴隷の踊り子割り振るとか私の脳内か!って全力で生田くんのところに握手しに行きたくなりましたが(全力の迷惑その2))回数重ねていくうちに「あれ、これ沼じゃね?」と(笑)。

プログラムを読み込んだり、歌劇の解説読み込んだり、タカニュのインタビュー見たりで、私なりの解釈として以下の2本の柱でできているのではないかと思いました。

 

①二次創作とかによくある、盗賊の燐廻転生物、宝石側のみが記憶を持ち続けて時を渡り続ける恋物語

②亡国の恋人たちの悲しみと希望

 

最初は①のみだと思ってたんです(というか初回は①にもたどり着けなかった(笑))。人間たちがヒロインたるホープ・ダイヤモンド含む世界の富をめぐり争いを続け、互いを傷つけ、国を壊して、それでも終わることのない争いがついに地球すべて(地球も青ですね)、文明すべてを滅ぼしてしまう(そういえば戦いのシーンの衣装・セットはどことなく世紀末的でFLYING SAPAの世界観にも近いような)。そしてホープ・ダイヤモンド自身が浅ましい戦いに傷つき、嫌気が差し、姿を消してしまう…。そんな彼女の前に現れる盗賊ー彼女の呪いの噂に怯むことなく、その光に魅せられ、転生を繰り返し、おそらく前世の記憶はないけれども、盗賊の本能で彼女だけを追い求め続けた男、「君の最後を俺が奪おう」とまで言った男ー、彼にすべてを委ねることでようやく宝石の呪われた旅は終わる(というかこの関係性って完全にルイと謎ちゃんの関係と同じやん(笑))、そんな盗賊と狙われる宝石というどこかいびつな、追いつ追われつの恋物語。そしてその恋物語が終わるとき滅びかけた世界は再生する。あとに残るは、呪われた青い宝石の噂と伝説、それに踊らされる欲深き懲りない人間たちー。

これを軸にあとは宝塚のショーらしく、スターが素敵に見える要素と、テーマのシルクロードに合った要素を巧みに絡めて組み立てている、とそんなふうに思ってました。

②に関しては配信見たときに初めて気づきました(すみません、だって亡国の恋人たちのシーンも争いのコロスのシーンも大体あがたを見ていて、主になるところはどうせブルーレイに入るだろう、で後回しにしてたから…)。亡国の恋人たちのシーンって、このショーの他のシーンに比べるとあまり力を入れて見てないんだけど(←)、②に気づいてからこのショーにおいては結構なキーポイントのシーンなんじゃないかと。

さきな演じる亡国の青年は、恋人にあれだけの大きさの青い宝石を送れることから、おそらく王子かそれに準ずるだけの地位の男だった。そしてあれだけの大きさの青い宝石を持つことができるくらい、あの国は豊かで幸せな国だった。あの恋人たちを含む彼の国の人々は幸せに暮らしていた。でもいつしか砂の中に幻のようにこの国は人々ともに消えてしまった、人々の記憶を砂の中に閉じ込めて…。

この国が如何にして歴史の中から消えてしまったのか、ショーの中では描かれていません。でも、おそらくはこの国の富に目をつけた他の国に攻め滅ぼされたのではないでしょうか。そしてそれを象徴するのが争いのコロスの場面と世界の再生の場面なのではないかと。ここのシーンの白鳩がさきなときわちゃんなのは、もちろん次代コンビ、というメタな部分もあると思うけど、人々の欲に起因する争いによって国を滅ぼされた(そしておそらく恋人同士も引き裂かれた)彼らの魂のリフレインだからなのかも、とも思いましたね。

 

そんな世界の争いも破壊も再生も、全て、全ては砂の中。「シルクロード」という作品の中で繰り広げられてきた物語はすべて時の流れとともに生きてきた砂たちの記憶のコラージュ。ムラで観ていたとき2回とも全然気づかなかったんだけど、あのオープニングの布って砂時計からこぼれ落ちた砂だったんだね(何を観てたんだよ…)(誰が出てるか、とかを気にしてたら観てる余裕がないんだよ…)。

砂時計、というアイテムもなかなかで、どこかの砂をある入れ物に閉じ込めている、っていうだけでもロマンチックだけど、ひっくり返すことで永遠に同じ刻を繰り返し続ける、ループし続けるアイテム、っていうのがちょっと厨ニ的だよね(笑)。(タカニュのインタビューで生田くんが時空の歪み云々言ったのは解釈が被り過ぎて流石に爆笑だったわww)

(っていうか全般的に生田くんが厨ニ的なんだよ)

(プログラム、厨ニ過ぎて笑った)

(だいもんの退団への寄稿もなかなかの厨ニ文で爆笑)

(そういうとこ好き)(←え?)

 

物語の最後、宝石の旅が終わり、呪われた青い宝石の伝説だけが残った時代に、その噂に踊らされその宝石を求める人間と、その踊らされる人間たちを相手にその噂で商売をする人間たちと、人間の欲深さに限りはなくって、そうするとまた世界は破壊に向かっていくよー…とは思うのですが、まぁオギーとかくーみんではないので(笑)、そこまでシニカルにシリアスな感じには終わらないのですが、無限ループを示唆するアイテム、砂時計を使っているのも、歴史は繰り返す、って言いたいのかもしれません(生田くんが幾通りにも解釈してくれって言ってたので、良いように解釈します(笑))。

 

このショーに関しては、考えれば考えるほど色々な解釈出てきて(なんなら書いてる今も色々また別な解釈出てくる(笑))もうキリがないのでこの辺にしときます(笑)

ほんと、今回の雪組は芝居もショーも沼がひどい(笑)どれだけ考えても答えがまとまらない。

他にパラパラと思いついてTwitterでつぶやいたけど、今回の感想に結びつけづらかったことを置いときます。

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花園のフェニックス ラストステージ ー轟悠 退団ー

あの涙は実はこれを控えていたからなのか、と今にして思う。

先日の71期35周年の記念ディナーショー、テトラヴォイスの配信で、相当に珍しい、轟悠の涙、というものを私は見ました。

 

ちょうど悠様の声が不調すぎて、それと久々の同期との共演で気が高ぶって、さすがの悠様にもこみ上げるものがあったのかな、と思っていたけど、もしかしたら、自分の宝塚キャリアの区切りの事もあってこみ上げてくるものがあったのかな…とも。

(人の気持ちのことなので、想像の域を出ませんが)

 

kageki.hankyu.co.jp

 

(実は理事から特別顧問になっていたのもつい最近知った)

宝塚にいることが当たり前過ぎて特にこれまで何も触れてこなかったけど、実は専科含む6組のトップスターないしそれに相応する立場のメンバーの中で誰が一番贔屓?って聞かれたら間髪を入れずに「轟悠」って言えるくらい、「轟悠」という存在を愛してます。

私は宝塚ファンになってちょうど10年ほど経つので、もちろん既に悠様は理事という立場でしたが、正統派の美貌の持ち主が大好きな私は、機関誌等で見る悠様の美貌に一発でやられ(笑)、我がバイブル「タカラヅカ・ドリーム・キングダム」の悠様の美貌がもう「様」をつけなければ申し訳ないような気持ちになり(笑)、いつしか我が家の中では「轟悠」は「悠様」に昇格してました。

 

生で観ることができたのは、

・第二章

・双頭の鷲

ドクトル・ジバゴ

凱旋門

・パパ・アイ・ラブ・ユー

チェ・ゲバラ

と決して多くはないのですが、「双頭の鷲」の美しさは今でも忘れることができないし、「パパ・アイ・ラブ・ユー」の終演後の客席のいい意味での盛り上がり、ざわつきはなかなか経験できないものでした。

 

凱旋門」に関しては…以前作品・再演に関する愚痴を書いてしまったのですが(笑)、それでも悠様自身の演技の熱の入り方は回を重ねるごとに増していった。

 

トップスター時代の作品は映像なんだけれども、ノバ・ボサ・ノバの色香にはやっぱりクラクラするし、パッサージュの硬質なまでの美は戦慄さえ覚えるし、初演の凱旋門の美しさは言葉にしようもない。なのにTCAで71期でワチャワチャし、コギャルに化けた悪夢余興はとても愉快で可愛かった。

トップスターになる前の、意外と愛嬌で売っていた時代も好き。一路さんとユキさんと3人で悪ふざけしているのもかわいい。

 

大劇場公演で退団させてあげて、というコメントも数多くあって、私も気持ちとしてはそう思うけど、この間のテトラヴォイスや凱旋門を見てると、正直3ヶ月前後の公演を、しかも芝居・ショーともに出て、サヨナラショーも、ってやると、かなり厳しいものがあるんじゃないかな、っていうのが私の印象。

せめてどこか宝塚・東京とで1日ずつでいいから大劇場でサヨナラショーだけやって、緑の袴でご挨拶してくれないかなー、と思ったりする(とてつもないプラチナチケットになりそうだけど)。

ある意味宝塚が元の時代に戻るだけ、5組のトップコンビが公演を粛々と行う、っていう時代に戻るだけなんだけど、なんだかとても不思議な感じ…。

一番の贔屓がやめることになったけれども、実感として沸かず、悲しみより、今はただただ不思議でしょうがない。

 

ひとまず、35年間も男として生きたタカラジェンヌ人生、お疲れさまでした。

夢を与えてくれて、ありがとう🌹

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自らの不幸を恨み憐れむ人間たちへの希望の讃歌ーfff 歓喜に歌え! 感想ー

やー、今日はまた人事が動きましたね。
正直あきらはどこかのタイミングで退団だとは思っておりましたが、トップ娘の退団のタイミングとは…。物販などの扱いとしては既に2番手扱いだけれど、大羽根を大劇場で背負っていなかったことが劇団の腰を軽くしたというか。
やっぱり2番手羽根を背負わせるか否かの決断って結構重いよな…。物販とかの扱いが2番手であってもやっぱり2番手羽根を背負っているか否かがファンにとっての印象とか、世間様への印象とかが違うよな。(だから2番手羽根を背負わせるスターはほんとに慎重に選んでくれ。美弥ちゃんのときみたいに労いの意を込めてならまだしも、2番手、ひいてはトップスターになるような器じゃない人には2番手羽根を背負わせないで…1回背負わせると、今の某スターさんみたいに扱いが困ることになるんだよ〜)
 
とまぁ、花人事で荒れている状態ではございますが、もういい加減fffとシルクロード(そしてだいもんサヨナラショー!!)の感想を書かないとあれよあれよと言う間に公演終わっちゃいそうなので(笑)、書いちゃいます。
ちなみに既に宝塚で2回、生で観劇していて(そのうち1回が完全なるあがた席だったため、ショー冒頭であがたに撃ち落とされて使い物にならなくなったのは別の話)、あとムラ千秋楽の配信を観ています。
実を言うと1回目の遠征は一都三県に緊急事態宣言が再度出て間もなくで、その後すぐ関西ほかのエリアも緊急事態宣言出てすぐに2回目の遠征となったので、とりあえず感想書かないで、配信のみ観た体で感想書いちゃおうかなぁ、とも思ったのですが、その後他にも遠征されている方がいらっしゃったことに勇気づけられ、何より責められることをしているわけじゃない、と思ったので、今も文字通り命懸けで公演を続行し、劇場に灯りを点し続けてくれているタカラジェンヌたちに敬意を表して生で観た感想を書こうと思います。
(ほんとは感想に先立ち、今回の遠征についての所感も書こうと思ってたんですけど、いよいよ長くなりそうだし、めんどくさくなったので← 書くのやめました。)
 
前置きが長くなりましたが、もともとこの公演、ただでさえ現在推しに推してるくーみん&生田くんの取り合わせだったんで、だいもん・まあやちゃんの退団どうこうがなくってもとにかく観たくてしょうがない公演でした。それが退団公演ということになり、ますますのチケ難公演となって遠征してきました。
特にfffについてはベートーヴェンを主役に据えた作品、ということで、「翼ある人々」ですべての音楽の理想として描かれたベートーヴェン、あらゆる天才音楽家たちの高い壁として立ち塞がる存在として描かれたベートーヴェン、ということで、いざそのベートーヴェンをくーみんが主役として描くとどうなるのか、非常に興味がありました。ちなみに初回前日に翼ある人々の復習もしました(笑)。
 
全然翼ある人々のつの字もない感じでした(笑)。
 
や、もともと2番手の咲奈の役がナポレオン、って時点で何かがおかしかったんだ(笑)。ふつーベートーヴェンのドラマを描くなら、ヴェーゲラー、ブレンターノ氏(ベートーヴェンが書いたとされるラブレターの相手「不滅の恋人」の最大の候補とされる女性の夫)あたりが宝塚ならベタなのに、ベートーヴェンの現実の人生には一掠りもしない(しかも憧れ⇒失望、憎しみにシフトした)人物を2番手に割り振ってくるあたり、なんか企んでるな、とは思いましたよ。
おまけにトート的な女がヒロイン。まぁもうこれでベートーヴェンの人生の一部分をドラマ化した、というよりは壮大な心理劇が展開されるんだろうな、と予測はしたのですが。
 
初回観劇時ではゲーテのナポレオン訪問のシーンとか、メッテルニヒによる大粛清のシーンとか、ルイの夢のシーンでのナポレオンとの語り合いでの怒涛の上田久美子政治理論&哲学のほうが強烈で、ベートーヴェンの物語二の次やないか(や、そういうとこすっきやで、くみこ😍 (笑))、で、そうこうしているうちに謎の女でまた絶望にドーンと突き落とされた後、ラスト怒涛の第九で泣かされる、終了!ってなり、「何を見せられたんだろう…?あぁ、でもまたあの感覚もう一度味わいたい…!」ってなって禁断症状(←)が起きる、っていうどこかで見たことある現象「BADDYロス現象」が起きたんですけど(笑)(っていうかそもそも、オープニングのアレはズルい。泣いちゃうw。生オケ上演ができない現在において、最大級のオーケストラへの賛辞だし、オケピの寂しさを上手くごまかしてると思う。くみこぉぉぉっ!って全速力でくーみんのところに行って、全力で握手したくなる(全力の迷惑))。
 
2回めの観劇時は(音楽家トリオに気を取られがちになったにせよ(笑))、とにかくベートーヴェンの絶望と孤独感が痛くて堪らなかった。痛くて辛くて、でもまあやちゃんとの物語がどこまでも壮大なラブストーリーだなぁと思うようになり。そして3回目の配信時に、あ、ヤバい、これはベートーヴェンの物語を通り越して、観ている私達に突きつけられた強烈な絶望と希望の刃だわ、と落ち着きました。
(ここから一部ネタバレします。)
 
 
 
私達人間は、人生を生きていく中で、そこそこ幸せな時間もあるけれど、ルイの妄想の中のナポレオンが言うように、苦しみ続けている時間のほうが長いんだと思います。その苦しみ続けることこそが生きている、ということなのだと。
ルイも失聴し、結婚もできず(現代以上に独身の人間は奇異の目で見られる時代)、天才音楽家としての地位もいっぺんに地に墜ちた、まさに不幸のどん底状態のところに更に追い打ちをかけるように彼にとっての母性・ロールヘンの急死の報せ…。自分は不幸、哀れ、ということでルイは自分の境遇を恨み、憐れんでいたわけで。
だけど、そんな不幸の極地のルイを、ルイの妄想のナポレオンは一笑に付す。そんなものは人間生きていればみんなそんなもんだと。人生とは苦しむものなのだと、絶望の極みみたいなセリフを投げかけてくるわけで(笑)。もうこのシーンだけで、「もうヤダ、生きていたくない」ってなりそうな観客が出てきそうなんですが(笑)。それでもひょんなことからルイと彼の妄想のナポレオンは互いの共通点を見出し、更には国造りと作曲、という一見すれば共通点のなさそうなものから芸術的な要素を見出して、苦しむもの、でしかなかった「生きる」ということに希望の光が見えてくる(このシーンの美しさがまた格別です。このシーンのために基本全体の照明を落としているのか、と思うくらい)。
ここで終われば正塚おじさんが書くような物語なのですが(笑)、そうは問屋が卸さないのが上田久美子(笑)。一度希望を掴みかけたルイと観客を、「ナポレオンの命」を撃ち落とすことで、さらなる絶望へ叩き落とす(笑)。
 
希望を掴みかけたルイの前でナポレオンは死に、再び己の不幸をどう処理したらいいかわからなくなっているルイの前についに現れ、正体を明かす謎の女ー人々みんなに訪れる「不幸」、その自らの不幸を恨み、不幸に陥った自分を憐れむ「もう一人の自分」ー。どこまでもその不幸を恨むことで、今のこの絶望、不幸せな環境は自分のせいではない、と思いたい人間のエゴ、そしてもう一人の自分が不幸に陥った自分を憐れんでくれるからなんとか人間はそれでも生きていける(自分を憐れむことができないとどこまでも不幸に沈んで、この世界からサヨナラしてしまうのかもしれない)、それもまた人間の身勝手なエゴ、でもそれくらい人間は弱くてちっぽけで。
 
ある意味ものすごく普遍的なテーマで、それこそ外部の演劇だったらn十回と取り上げられている内容かもしれない。だけど、このタイミングで、大衆エンタメたる宝塚で、このテーマをやることに意味があり、くーみんの勇気があるのかもしれない。みんな大なり小なりこのコロナ禍できっとほとんどの人が不幸になっていて、でもみんなが不幸だからことさらに自分は不幸です!なんて周りに宣言することも憚られて。原因は自然災害的なものだから、コロナウィルスを恨んだところで、コロナウィルスがみんなの恨みのパワーでやられるわけでもなくて。
結局みんな今のこの「不幸」という状況を恨み、その状況下にいる自分を憐れむしかなくって。きっとみんな自分の中に「謎の女」を抱えているんだと思う。その「謎の女」とうまく折り合いをつけながら、折り合いをつけられなかった人はみずから安らぎを求めて逝ってしまうのだと思う。
だけど「不幸」から生み出されるものも多くあって(特に芸術は不幸があってなんぼな世界ですよ、因果なことに…)。たぶんくーみんはインタビューとか読む限り「謎の女」みたいな存在があってこそ「生きてる」って実感を感じている人なんだと思う(厄介な人だ(笑))。「不幸」とか「病気」がない世界の住人は人間的な感情を失う、というのは1000年以上も昔に、日本の最古典でも描かれてますからね、「竹取物語」に(笑)。
ルイはすべてを理解した上で、丸っと「謎の女」を受け入れた。「不幸」というもの、「不幸」を恨んだ自分、「不幸な自分」を憐れむもう一人の自分、そうしなければ生きてこられなかった、そうやって歴史を紡いできたちっぽけな人間という存在…。すべてを「謎の女」として受け入れ、彼女に「運命」という新しい名を与え、愛することにした(ル・サンクのラストのまあやちゃんの役名見てください!ここでは言いませんが、号泣物ですよ(笑))。そうすることによって生まれた歓喜の歌、希望の芸術。くーみんが描きたかったもの、ベートーヴェンと第九を借りて、いま、自分の不幸に苦しむ人々への希望の讃歌、これこそが「fff 歓喜に歌え!」という作品の持つ全てなのではないでしょうか。
 
ベートーヴェンの伝記ではない、人生を彩った女性たちとのメロドラマでもない、音楽・芸術理論劇でもない(翼ある人々はこっち寄り)、政治・社会批判はちょっとあるかなー(笑)、だけどそんなものを超越したもっと概念的な心理劇であり、何よりどこか人間というものを愛したい、人間へエールを贈りたい、そんなくーみんのちょっと素直じゃない(笑)、人間たちへのメッセージなのかな、と。
 
ほとんどストーリー後半の話になってしまったので、前半や各々のキャラや萌え、キャスト感想はその2に。
 

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2020年まとめ

<宝塚>
花組…DANCE OLYMPIA 2回(うちLV1回)
   はいからさんが通る 4回(うちLV1回、配信1回 大正・浪漫1回ずつ)
月組赤と黒 1回
   WELCOME TO TAKARAZUKA/ピガール狂騒曲 5回(予定 うちLV1回、配信1回予定)
雪組…ONCE UPON A TIME IN AMERICA 2回(うち生放送1回)
   真彩希帆1DAY LIVE  
   NOW ZOOM ME 2回(Bパターン配信1回 AパターンLV1回)
   彩凪翔1DAY LIVE
   Passion d'Amour 1回(配信)
星組…眩耀の谷/RAY 2回(うちLV1回)
   シラノ・ド・ベルジュラック 1回(配信)
宙組…エル・ハポン/アクアヴィーテ!! 3回
   FLYING SAPA 1回(配信)
   アナスタシア 1回(配信)
合計 26回
<コロナで溶けた公演>※一部追記
ONCE UPON A TIME IN AMERICA 2回 ⇒ 払い戻し。あとあと千秋楽のライビュを慌てて入れたものの、それすらなくなる始末。
出島小宇宙戦争 1回 ⇒ ご紹介のあった会の方からキャンセルの連絡、再開等なし
壮麗帝1回 ⇒ 払い戻し、公演延期だけど西のみのため行かず。配信は観なかった。
FLYING SAPA1回 ⇒ キャンセル、公演延期で生のチケットは取れず。配信視聴。余談だけど諸事情でこの公演のみ旧公演のチケットが手元に残っているため、気持ちを忘れぬよう保管中。
眩耀の谷/RAY1回 ⇒ 払い戻し、公演延期後チケット再ゲット。
はいからさんが通る1回 ⇒ 払い戻し、公演延期後チケット再ゲット。なぜかもう1公演増える(笑)。
炎のボレロ/にゅーすぴりっと1回 ⇒ 払い戻し。
この公演は色々因縁があって、延期後当初の予定のライビュの日は予定も空けて、まぁライビュのチケットはほぼ間違いなく取れるだろう、ってタイミングで再延期。よりによって延期後のライビュのタイミングだけ、重要な出張のためどうしても予定を開けられず、これに関しては観られなかった、という悔しい思い出。
ピガール1回 ⇒ 払い戻し。鍵アカのメモを見るとどうも生協かなんかの貸切だったっぽい。
fff/シルクロード(ムラ)1回 ⇒ 払い戻し。なんかこれに関しては妙に早いタイミングで先行があって、多分これもダメになるんだろうなと言う予想のもと(まだ全体延期が発表になる前だった)、抽選入れたらまさかの当選だったけど、まぁ当然の払い戻しですよねー。
あとのぞコンは抽選入れたら、延期が決まったみたいで、抽選中止になってた。
 
今年はまぁコロナがありまして、観に行く予定だった公演が半分近く溶けたり、4ヶ月の休演期間(再開後も短期間の休演あり)があったりで、あんまり公演見られていないのですが、おかしいなぁ、去年と一緒…(笑)
宝塚的には新人公演をやれなくなったってのは結構痛いですね〜。
スター育成的な部分ももちろんですが、まだまだ舞台人として稚拙な部分がある若い子たちで作品をやってみることで、作品の見え方が変わったり、ベテラン演出家の作品の場合は若手演出家が演出をやってみることで作品の質が変わったりとか、見る側にとっても色々楽しみがあるんですよね〜。新公があることで若い子たちのスカステの露出が増えたりするし。
一方で新公ができなくなったことで、人事、就中トップ娘役の育成方針が中堅娘役も大事にしなければならない方向に舵を切らざるを得なくなった、っていうのは思わぬ収穫だったり(だって某所で囁かれてた99期より上のトップ娘役はもうさくらちゃんで打ち止め説が真実になろうとしていたからね、いっとき。)
まぁそれ以外もなんか今年の人事には驚かされることが多かったですけど。
衝撃はやっぱり華ちゃんの退団、れい華の解散だなー…。
 
もう1個の災い転じて…はやっぱり配信の充実でしょうか。
もともと、今劇団の最大のドル箱たる望海・真彩コンビの退団を控えていたからもしかすると配信の充実も端から考えてたかもしれないけど(世の中的にそういうのもどんどん増えては来ていたからね)、LVを観に行くのも躊躇われる人にとっても観劇が手近になったし、LVを開催するほどの規模感ではない公演でも著作権的問題に引っかからない限りは配信も行いやすくなったしね。
宝塚的にもこの騒ぎが起こる前から宝塚オンデマンド推奨番組作ったりしてオンデマンドに注力してるなーって感じではあったけど(オンデマンドよりはるかに番組量充実しているスカイステージで呼びかけてどうするんだ、とは思ってたけどww)、今ひとつ効果が出てるんだかどうなんだか…という感じだったので、ライブ配信きっかけで、今年宝塚のオンデマンド部門の収益は黒字なんじゃないか、って思いますww。
私みたいな「遠征しなきゃいけないならスカイステージの放送待つかな…」勢も、「配信なら見てみるか」ってなってるので、恐ろしいことにホイホイ買ってますね。まぁ、コロナで苦しむ推しに少しでも募金しなきゃいけませんから(真顔)。
(個人的なもう1個の災い転じて…はスカイステージでのトップスター退団公演の特集とか、古い新人公演の一挙放送ですかね。欲しい、とおもってた録画が大量に今年集まったので、録画が大変だったんですがwwまぁ収穫です。)
 
あとは、恐ろしいことに縣千の沼にハマりましたねー。この沼堕ちに関しては別途ブログなりなんなりで語りたいなーと思ってます(笑)なんかすべての始まりはワンスがそもそも近年稀に見る沼作品、ってところからスタートしている気がするんですが(スカステで元旦から放送しますよ、みなさん観ましょーね)。
まぁ雪組本撮影時の公式が最大手みたいな発言とか、色々が色々あって、一番罪深いのはやっぱりドリタイの放送ですかね。3回目、早く放送しませんかね。
私としては久しぶりなレベルでの恋の堕ち方でしんどいです(笑)。
(すごーく個人的な話をするなら、私これまでカップリングの受け、の方への愛情が強かったので、キャーキャー愛でる事はあっても(攻めに愛でられ、愛される推しをこちらは愛でたいので(笑))、恋に落ちるレベルまでハマることそうそうなかったんですが、今回初めて攻め、の方への愛情が強いため、もう自分の感情どうコントロールしたらいいかわからなくて混乱してます(笑))
 
Best of 芝居(大劇場) ONCE UPON A TIME IN AMERICA
Best of ショー RAY
(悩んだけど再演だし外箱で除外したで賞(笑))にゅーすぴりっと(笑)
Best of 外箱 DANCE OLYMPIA
       FLYING SAPA
 
ワンスはこのブログでも語ったけど(語りつくせてないけどw)ほんっと近年稀に見るツボ作品、沼作品。ヴィジュアル、ストーリー、キャラクター、音楽、全てがツボ中のツボ。BSの8Kでも放送されたようですが、ぜひ普通のBSでも放送していただけませんかね?そして、スカステはお願いだからムラの新公を放送してください(しつこい)。
ショーはねー、大劇場での上演が少なかったり、外箱コンサート多かったりして、どこまでをショーと扱うかが微妙なラインだなーと思うのですが、まぁ順当にRAYで。私の推し演出家ですし(笑)。にゅーすぴりっと(笑)は、ぶっちゃけ新作とカウントしてもいいんじゃないか、っていうくらい別作品になっていたけど、まぁ去年受賞してますし、一応再演なので泣く泣く引っ込めて…。
っていうか、結局今年の新作ショーは大介とB先生しか作ってないのね(しぇー)。
外箱はすみません、どうしても一つに絞れませんでした(笑)FLYING SAPAはオギーですら踏み込まなかった領域にまで突っ込んじゃった問題作。まぁ作品としてはディストピア小説のフォーマットに準じて作られているし、それこそアニメの世界だったらもっと前から色んなパターンで作られているけど、その絶望感を宝塚で表現したらどうなるのかな、っていうのを実践しちゃったのがこの作品なんだと思う(そういや結局まだ見返してブログで感想書いてない(笑))。
問題作なんだけど、間違いなく宝塚の作品で、そして宝塚じゃなかったら苦しすぎて直視不可能だと思うから、宝塚で上演した意義はあったんだと思う(当初上演する予定だった真エンディングバージョンはどんな内容だったかも気になる)。
あとダンオリはだいぶ前の話なんですが、これはもう特に1部の芝居が好き。ツッコミどころは多いし「それからどうなったの?」な感じではあるんだけれど、なんかもうキャラ萌えして、画面は美しくて、とにかくいいんだよね。2部のショーも好き。
パッションダムールも、まぁ入れたかったんだけど(あがたへの本格沼落ちはこれ原因だし)、どうも岡田先生のクリエイターとしてのスタンスが好きじゃなくてこちらからは外しました。あーでも早く放送みたい(←)
ただ、個人的に今年は割と当たり年で、ここに上げてない作品含め、割とどの作品も(特に新作が)いいと思える作品が多かったです。WTTとピガールが思っていたより良作だったのは嬉しい誤算。やー、去年が反応に困る作品多かったから…ね…(笑)
 
っていうか、welcome to 2020して、RAYでオリンピックやってて、welcome to TAKARAZUKAして、ベートーヴェンは生誕250年で(fff)、おめでた続きの1年になる予定だったんだなー…。そんな中でディストピア作品やろうとしたくーみん、どうなのよ(笑)
 
外部
凰稀かなめBLUE NOTE LIVE 1回
アナスタシア 1回
SHOW-ISM(配信) 1回
ボーイズ・イン・ザ・バンド 1回(緊急事態宣言解除後初の観劇)
帝劇ミュージカルコンサート(配信) 2回
VOICARION 信長の犬(配信) 1回
NINE 1回
<コロナで溶けた公演>
ミヤコレクション 1回 ⇒ 払い戻し。再延期の受付中だけど、今どうしようか考え中。
グッバイチャーリー 1回 ⇒ 払い戻し。延期したけど、ちょっと気分が塞いだりなんだりで、チケットの買い直しとかはしなかったなー。
エリザベート 1回 ⇒ 育三郎くん回が取れてたか、あまり記憶にないけど、確か飛んだはず。あと間違えて取っちゃってリセールに出してた古川くん回は払い戻しになる前にリセール成立してしまい、ちょっと損した思い出。
 
このコロナ禍で困ったことの一つが、外部舞台に気が回らなくなっちゃったことですかねー。宝塚のチケ取りはだんだんペースを戻してきたけど、外部の舞台は情報取りするところからがもう億劫になっちゃって、気づくともう都合がつかないなーって感じになる公演が今年は多すぎた。勤務形態も変更になっちゃったから平日出かけづらくなっちゃったんだよねー…。
三浦春馬くんの一件以来、生物に関しては基本後悔は残さないようにしているんだけど、結局プロデューサーズはそんなんで、観られなくなっちゃったなー。
あと、こんなご時世なので、来年こそは劇団四季オペラ座の怪人と、できればキャッツも行きます。
 
旅行
京都旅行(緊急事態宣言前)
ずっと旅行行きたいね、って言ってたリア友と2人で初めて。
まぁ、海外に行きたかったのですが、こんなご時世なので。
いつになったら私はウィーンに行けるのか。
 
ほか
再開後のピューロランド、初めて一人で行きました(笑)。
なんかキャラ物はもともと好きなんですが、この年になっていよいよ沼レベルで好きになってきたなー(笑)。
 
真面目な話、飲み会やご飯に行く機会が激減し、所属する合唱団の練習が一切なくなって、いっとき宝塚のチケットの返金もあったし、服も今年はあまり着ないんで新しいの買わないから正直お金が余り減らなくて。
この騒ぎで、自分のお金の使いみちっていうのを見直すいいきっかけにはなったかもしれないです。
 
まぁそんなこんなで。今年1年は物の価値観とか、色々激変したものすごい年だったけど。来年こそはもう少しいい年になってほしいなと祈りつつ。
色々と書き上げてない記事がたくさん残ってるんですが(笑)、ひとまず今年の投稿はこちらで終わりです(去年も同じ書き方で締めてるww)。
来年の観劇初めは一応ムラの雪組予定!どうなるかわからないけど…。
ゆるゆる来年以降もこんな感じで続けてまいります。
またまたよろしくお願いいたします。
 

野に咲く可憐なひなげしの花が満開となるときー華優希 退団ー

それはあまりに突然でした。
まさか、まさかこんなタイミングでもうお別れになってしまうなんて…。
それこそ私は能天気に壬生義士伝新公のあみちゃんがいかに闇が深かったか(←)、いかにあがたが美しかったかを書こうと思っておりました。
そこに飛び込んできたのはなぎしょこと彩凪翔の退団情報。まぁ、それに関しては薄々感じてましたし、贔屓、というレベルまでは行かないので劇的ショックではないけれど、好きなスターだし、宝塚ファンになりたての頃から観てきたスターさんなので色々思うところはあって、退団記事を書こうかなぁ、とか計画を立てていたところに!
あまりにも恐ろしいニュースが入ってきました(えぇ、もう恐ろしいとしか形容しようがない)。

華ちゃんを初めて認識したのは多分邪馬台国の風の新公ヒロイン抜擢だったかな。花組自体はまぁ当時縁遠い組だったので、観に行ったりは特にしていなかったんだけど、好きなスターさんの一人だったつかさくんが初めての新公主演だったので、相手役誰だろう?っていう興味があったので。素化粧写真のときはピンと来ていなかったんだけど(←)舞台化粧した時の佇まいがなかなか美少女、な雰囲気な子だなあ、というのが第一印象。ただ、当時はそこまでぞっこんという感じではなし。はいからさん初演は当時生で観ることができず、ニュースだとまだ良くわからない印象。
すごいスターキターってなったのはやっぱりポーの一族のメリーベルかな。もうまさに私が思い描く少女漫画の中の美少女、というかどちらかというと少女絵の美少女、といったほうがいいのかな。とにかく、私にとっての理想の美少女久しぶりに見たー!って感想が強くて。ピンクのフリル付きのクラシカルなドレスが似合い、金髪のグリングリンな巻毛が似合い、眼の色はもちろん青色(笑)。ほっそりとして華奢な体で、何かある度気絶するような(笑)、とにかく守ってあげたいー!て観ている側の庇護欲を掻き立てるような、そんな美少女。
いかんせん、宝塚のポーの一族という作品自体にはひどく絶望しましたので、そんな中でのわたしの救いは、れいくんのアラン、ゆきちゃんとあきらの男爵夫妻、ちなつのクリフォード、そして華ちゃんのメリーベルしかなくって(笑)。
そんな私にとっての救いだった華ちゃんに次第にメロメロになりまして。

まぁ、花組にはなかなか行かなかったんですけれどもいつか真ん中に立ってくれたらいいなぁと思いつつ、スチールを買ったり。ただただ美少女なだけじゃなくて、しっとりした大人の美女なスチールも出てきて、その化ける力に舌を巻いたり…。
ちょうどヒロイン力の高い娘役さん、就中トップ娘役に飢えていた時期だったので、華ちゃんの就任がほんとーに嬉しくて…。ニュースで見る、横アリのありとあらゆる可愛い衣装を、これまた可愛く着こなす華ちゃんがもうほんとーに可愛くて…。

そしてれいくんの代になり、いそいそとダンス・オリンピアに行って、華優希という娘役の神々しいまでの気品、近年稀に見る嫋やかさ、可憐さをもろ浴びし、沼にズドーン(笑)あぁ、娘役ってこうだよな、娘役を観る楽しみってこれだよな、ってのをつくづく感じつつ…。個人的にはもうちょっと違う感じの娘役の方が好みなんだけど、それでもこれだけ私をツボらせるって、ほんとに娘役の天才なんだなこの子、っていうのをまざまざと感じました。

華ちゃんをもう一つ、好ましく思うようになったのは、あんなに可愛らしいのに、年相応の大人の女性としての立ち居振る舞い、話し方がきちんとできる、っていうこと。おっとりとして、物静かに話しているんだけれど、ぶりっ子ではなくて、きちんと年相応の女性としてふさわしい話し方、声のトーンでオフもきちんと話し、振る舞うことができて、その中に可愛らしさ・品がにじみ出ていて…という、理想的な娘役さん。まあやちゃんの回でも言ったけど、話せる娘役さんに好印象を持ちがちなので(笑)、華ちゃんの印象も爆上がり。

そしてこれを抜きには語れぬはいからさん。
正直、紅緒さんがあまり好きになれない傍迷惑型ヒロインのため、気持ちの持っていきようがどうなるかなーと思ってましたが、まさかこんなにヒロインに感情移入して物語を観ることができるなんて…。間違いなくヒロインで、物語の主役なのに一人で浮き立つことがない。少尉とも、青江冬星とも一緒に並んで素敵な女性で、いよいよ本気で華優希という役者の芝居心とヒロイン力に惚れた。
そしてデュエットダンスの幸せな空気感!可憐な佇まい!もうほんとに久し振りに「可憐」「たおやか」「姫」というワードが似合う娘に会ったよ~!

私基本、男役と娘役の絡みってそんなに関心がないというか、トップコンビ萌というのもあまり興味がなくて(笑)。そんな割と捻じ曲がった(笑)ヅカファンの私に男役との萌、横に並んだ時のときめき、キュンを感じさせてくれる娘役は、ほんとーに至宝というか、もう尊敬しかないのだけれど。デュエットダンスの時間が幸せ〜なトップコンビってほんといいな、と思っていたのに…。

私は基本面食いだし、以前から言っているように宝塚の、特に真ん中に立つ人については姿の良さとか真ん中力とか、ヒロイン力とか芝居に重きをおいて求めているので、歌唱力とかダンス力については正直重要視していません(や、度を越した音痴とか、あまりに動けなくてパートナーの足を引っ張ったり動きが美しくないのは困っちゃうけどねー)
正直華ちゃんが就任したばかりの頃、いろいろな声があってげんなりしたのも事実。一方ではいからさんでの好演、ヒロイン力の高さで、それまで好印象を持っていなかった人が華ちゃん見直した、って声が高まってきていたのも事実(だと私は思う。っていうか、5人のトップ娘勢の中で正直一番物販の売れ行きは、私の肌感、ピカイチだと思う。)そんなさなかでの退団は本当にもったいないし、正直モヤモヤもしてるんだけど、決まってしまった事自体には、一介のヅカファンがあーだこーだ言ったところで何かがひっくり返るわけでなし、劇団と華ちゃんが提示してきた退団理由を受け止めるしかないよなー、と思ってます。(や、モヤモヤは止まらないんだけど、正直…色々…)

娘役さんはよくかすみ草に例えられるし、華ちゃんも最初かすみ草のような寄り添い上手の可憐な娘役、と思っていたけど、かすみ草、ではちょっと表現しきれないようなスケール感の娘役さんだと、最近思います。かと言って、大輪の薔薇、というような華やかで妖艶な娘役でもなし、ひまわりのような元気いっぱ〜い!!っていうのともちょっと違うな〜と思ってて。そう考えたときにひなげしの花が、一番華ちゃんに似つかわしいのではないか、とふと思いました。野に咲き、ふわっとその空間にちょっと彩りを与え、他のお花とも相性がよく、でも一本でも決まるお花。可憐で、でもその場にすっくと立つしなやかな強さを持つ、大和撫子のようなお花。

きっと、退団のときには満開のひなげしの花がすっくと咲き誇ってくれると、そう、信じています。(あ~でも寂しいし、悲しいし、気持ちのやり場ない~)